実施日 2017年9月8日(金)〜10日(日)例会
リーダー K・M 参加 4人 ランク C
今年二度目の南アルプス山行。南アルプスは長野、山梨、静岡の
三県にまたがる3000m級峰
十三座を有する広大な山脈。
7月には南部の聖岳。今回は北部の深田久弥は「日本アルプスで
一番きれいな頂上はと聞かれてもやはり私は甲斐駒ヶ岳をあげる」
と言う。日本十指に入る秀麗と賛辞している、甲斐駒ヶ岳(2967m)
・仙丈ヶ岳(3032.6m)の二座に登頂してきた。

水仙小屋をベースに歩いた(白線)ルート
一日目、9月8日(金) 南アルプス村営バスに昼過ぎに乗りたい事
から、早朝、和歌山を出発。
バス停に近い駐車場は、登山者の車で、
すでに満車状態。何とか空きスペースを確保して駐車する。

仙流荘前村営バス乗り場でバスを待つ
村営バスに揺られて一時間、朝早いこともあり、運転手
のガイドも上の空
で、窓に頭をぶっつけていた。
今夜の宿、仙水小屋は、こじんまりした小屋。
ここをベースに甲斐
駒ケ岳、仙丈ケ岳に登頂する計画である。
小屋の特徴は食事が良い(刺身付きで夕食は天気の良い日は屋外で食べ
る)、トイレは水洗(大・小、常時流れている
)
宿泊料が安い等登山客にとってはありがたい。

今回の山行で連泊することになる仙水小屋

小屋で食べた刺身付き夕食

夕食は屋外のテーブルで

仙水小屋で
二日目、9月9日(土)仙丈ヶ岳
朝は三時半起床、四時から朝食。早いのには理由があって仙水峠
での日の出に間に合うよう配慮してくれているのである。私達は逆
方向、時間にも余裕があり、明るくなってから出発する。
昨夜、同部屋となった東京のグループ(労山の会)も私達と全く同
様な計画であり、この日一日、
抜いたり抜かれたりといたる所で、
出会う事になる。

長衛小屋テント場風景、05:40
藪沢新道はメインルートでないため、登山者は比較的少ない。
道は整備され、危険な個所もなく、又沢沿いで爽やかな風が吹き
上げ、暑さをあまり感じない。
このルートは花が多く、東京のグ
ループの女性は、花の名前をよく知っていて教えてもらいながら
登るがすぐ忘れる。振り返ると明日登る甲斐駒ケ岳が、時々ガス
の切れ間から白い山肌を表している

ガスの切れ間から顔を覗かせた甲斐駒ヶ岳

仙丈小屋から仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳
仙丈小屋まで来ると、南アルプスの女王と呼ばれるにふさわしい仙
丈ヶ岳、小仙丈ヶ岳に手が届きそうである。
急登を登りきると頂上、360度のパノラマシヨー。 あいにく甲斐駒
頂上はガスにかくれているが、北岳、間ノ岳がくっきりと、又遥か彼方
に、塩見岳方向は雲の間から良く見える。

素晴らしい仙丈の稜線

仙丈小屋から稜線へ急坂を登る

気持ちいい稜線歩き

北岳

小仙丈ヶ岳で東京の労山メンバーと一緒に
小仙丈ヶ岳へ下っていくと、大滝頭ルート
から登って来る大勢の
登山者とすれ違う。
小仙丈ヶ岳で東京の労山グループと記念写真
を
撮り、持ってきた二個目の梨を食べる。 疲れた体に梨の甘さと、
水分は何とも言えない
美味しさである。
ここからは北沢峠に向けてひたすら下り、
仙水小屋に戻っていく。
今日の小屋は満員。食事は前日とほぼ同じ、連泊客には少し変化を
つけているらしいが
よく分らない。
(デザート他一品が違っていたら
しい。)
三日目9月10日(日) 甲斐駒ヶ岳
三時起床。昨日との違いは、寝ていた場所が朝食の場となるので布
団を片付ける。暗い中ヘッドランプをつけて小屋を四時半出発。
小屋の上から仙水峠までは、ゴロゴロした石が、斜面一面に敷き詰め
られた様な場所になり、その縁を歩く。暗いのでルートがハッキリし
ない。わずかに変色した、ふみ跡の付いた、石をたどりながら仙水峠
に着く。

駒津峰手前で日の出を見る
峠には、日の出を観賞する先客が、十数人待機している。我々はバス
の時間があるので、日の出鑑賞はあきらめ駒津峰を目指す。急登の樹林
帯を登って行くと、正面に甲斐駒ヶ岳、摩利支天の白い山肌が待っている。
見晴らしの良い場所で振り返ると、頂上がガスに隠れた仙丈ヶ岳、近く
には栗沢山、下にはテント場が良く見える。駒津峰から頂上までの尾根
は、ゴツゴツした岩肌が恐竜の背骨かとも思える。
直登ルートを登り始めてすぐに、手と足をかけて登る難しい岩場があ
る。ここを乗り越えると後半、ザレ場で滑りやすい道になるが、危険な
個所は無い。山頂はガスで展望は良くない。ガスが切れるのを待ちたいが、
あきらめて下山開始。

直答コースの岩場を登る

甲斐駒ヶ岳山頂

ガレ場の急坂を下る

駒津峰
下山途中の駒津峰から、ガスの取れた駒ヶ岳が良く見えました。
(タイミングが合うのは難しいですね)
山行中に見た花々
北沢峠に着くと、バスを待つ大勢の登山客。バスは定員に
なると時間前であっても、臨時便を出してくれた。
仙流荘に予定より早く到着。早速、温泉に入って二日間の
疲れを癒す。三日間、天候に恵まれた素晴らしい山行でした。
甲斐駒ヶ岳頂上の展望が、今一つだったのは残念だったが、
贅沢を言ったらキリがない。この夏、四回目の夏山山行、事故
なく無事下山出来た事に感謝
!感謝
!「来年はどの山に登ろ
うか!」帰りの車の中で、早速仲間に相談、今から楽しみに
している。